「譜読み」って何?シリーズ第3弾。
- 音を読む
- 音の長さを見る
- 音の形を見る
- 指使いを確認する(決める)
- 書かれている記号を調べ、理解する
- 書かれていないことを感じて表現する
今回は「指使い」についてです。
ここで1つ気を付けていただきたいのが、まずは音を見てから指使い!
これを忘れない等にしてください。
この順序が逆になって譜読みをする癖がついてしまうと、1の指はド、3の指はミ…など、音を確認することなく弾いてしまいます。
後々、苦労することになるので、必ず音→指の順番で確認する癖をつけましょう。
指使いはなんで書いてあるのか?そもそも何?
指使いとは、その音形をいかに美しく、手に負担がなく弾けるか、を研究しつくされたものです。
上級レベルになればなるほど、指使いを書いてある楽譜を使わなくなっていきますが、それは適当に弾いていいわけではなく、そのレベルに到達するまでに指使いについての知識がついている前提です。
手の形は人それぞれ違うので、上級レベルにあってきたら、自分の指にあった指使いを研究していきましょう。
(分からない場合は先生に相談するか、指使いの書いてある版を参考にしましょう)
今回はその前段階、初級者、中級者に向けての内容となります。
指使いとは、文字の書き順みたいなもの。
文字の書き順、まずは学校できっちりと習いますよね。
なんで書き順が存在するのでしょうか?
文字はもともと絵(様子)から出来ています。
その形がどんどん崩れていき、簡単になったものが文字。
書き順はその文字を書くときに一切無駄がなく、理屈に合っていて、そして美しく見れるように決められています。
学校で書き順テストなんかあったり、「覚えなければいけないもの」として覚えてきましたよね。
ピアノにおいての書き順が指使いです。
人の指は、片手5本ありますが、長い指もあれば短い指、太い指、付け根が違う位置についていたり、開きやすい場所、開きにくい場所、様々です。
指使いとはそれぞれの特徴を活かし、多くの人が最も弾きやすいように考えられています。
なのでまずは書かれている指使いを試してみること、そしてその指使いがどうしても手に合わなければ、先生に相談してみましょう。
(練習曲などであえて弾きにくい指使いにしてあつものもあります。)
公式のように決まった形で決まった指使いを使うことで、「形」として記憶されていく
例えば、
- ドミソ→135
- ミソド→125
- ソドミ→135
のように、和音の転回形で指使いが決まっているものもあります。
ピアノのテクニックの一部は形を指に覚えさせていく目的のものがたくさんあります。
このように決まった形で決まった指使いを使うことで、より鍵盤の幅を覚え、音を形として指に記憶させていくことが出来ます。
※前後の音の関係で、違う指使いを使う場合ももちろんあります。
指使いを侮ってはいけない!弾けない原因は指使いかも?
どうしてもうまく弾けないところの原因は練習不足という点を除くと、指使いが大きく関係してきます。
正しい指使い、指に合った指使いをしていないと、手への負担が大きくなり、弾けるところもうまく弾けません。
そして厄介なのが、1度間違えた指使いで弾いてしまうと指はそれを覚えてしまうということ。
なので初めから正しい指使いで練習をする必要があります。
指使いが何も書かれていないところ→そのままの進行で弾ける指で
初級、中級レベルの楽譜でも、指使いの明記がない場所が存在します。
それはそのまま普通に弾いた場合に来る指で弾く必要があります。
簡単に例をご紹介すると
ドが1の指のCポジションの時、指はドレミファソ→12345になりますよね。
ドファソという音並びがあった場合、普通に弾けば145の指使いになります。
これを134や135といった指使いでは弾きませんよね。
基本的に順次進行であれば指も隣の指を使う。1つとびだと、指も1つとびで使う。
まずはごくごく当たり前な指使いで練習しましょう。
同じ音形で動くところは和音の塊ごとに同じ指使いで
音が単純な形で同じ音形で動いている場合は、和音の塊ごとに同じ指使いを使います。
ドミソレファラミソシファラド(上に進む)
という音形があったとすると、指使いはどうなりますか?
135135135135
となります。
これはドミソ レファラ ミソシ ファラド
の和音の塊で指使いを決め、同じ指使いで1つ上へ1つ上へ昇っていく形をとります。
20分部分練習して弾けないところは指使いを改めてみる
どうしてもテクニック的に弾けないところと言うのは主にこの3つの原因が挙げられます。
- 単純に練習不足(絶対的時間が足りていない)
- テクニック不足(今のテクニックでは弾けないところ)
- 指使いが悪い
難しい形も、練習量を増やせば大抵弾けるようになっていきますが、練習量が増えても弾けないところと言うのは、指使いをもう一度改める必要があります。
指使いを変えただけで、急に弾けるようになるのはよくある話です。
テクニックを鍛える練習曲ではない、「美しく仕上げる必要のある曲」と言うのは自分の手にあった指使いに変えて、美しく仕上げる必要があります。
指使いもしっかり頭で理解しておくこと
音は大抵みんな意識して覚えていきますが、指使いはどうでしょう?
「弾けるんだから覚える必要ない」と思うかもしれませんが、指使いを意識して練習しているところと、指使いが曖昧なまま感覚で練習してしまっているところとでは、緊張状態になった時に圧倒的に差が出てきます。
また、小さいうちは緊張状態でも感覚で弾き切れてしまうのですが、小学校高学年くらいになると緊張状態で頼りになるのが「頭で理解して練習してきた」ところです。
緊張状態になると、体が硬直してしまいます。
感覚で弾いていくと、体の硬直でその感覚自体が狂ってしまっているのでたくさんのミスをしてしまいます。
そのため普段から音と指使いを頭で理解し、リンクさせておくことで、ミスも少なくなります。
頭を働かせることで緊張もほぐれ、「良い緊張」の中冷静に弾けるようになります。
こちらの記事を参考に、音だけでなく指使いも頭にインプットさせて練習しましょう!
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[…] 第1弾:「譜読み」って何?~音の長さを正しく理解して弾こう~第2弾:本記事第3弾:「譜読み」って何?~指使いを確認し、決める~ […]