ピアノのテクニックは2つの視点で変わる。

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ピアノを学習していると皆が通るテクニック。

テクニックの勉強が必要な理由は「音楽」を奏でるため。
目指す音楽があり、目指す音色がある。
「自分の演奏は何か違う…」
「もっと人の心を動かせるような演奏がしたい」
そこに向かって正しい努力をしていくために必要なのがテクニックです。

よく使われるのがハノン教本。
私の教室でも初級後半ごろからほとんどの生徒がハノン教本を使っています。

このハノンもそうですがテクニックの勉強をするときに2つの視点を知っているだけで、見方が変わっていきます。

目次

テクニックを身につけるときに欠かせない2つの視点

その2つの視点とは

  1. 5本の指の独立
  2. ポジションの移動

1.の5本の指の独立については多くの方が意識できていると思います。
今回は2.を重点的にお話ししていきます。

1.5本の指の独立

当たり前のように意識していることだとは思います。

簡単そうに思えますが、めちゃくちゃ奥が深いです。

まず、指は5本とも長さも太さも違います。
そしてついている位置も違います。

その指を全て同じようにコントロールできる必要があります。

5本の指の独立とは自分でコントロールして動かせるかどうかです。

コントロールができれば多彩な音色を生み出すことが可能です。
そして再現可能なテクニックが身に付きます。

2.ポジション移動

次に今回取り上げたいのがポジションの移動。

実は曲の中、たった1フレーズの中でもポジションの移動はたくさん行われています。

指は5本ずつしかありません。
そして広げても手が大きくても約20cm程度。

ピアノの鍵盤は全部で88鍵あり、ピアノの横幅は約150cmです。

ポジション移動を繰り返しながら、さまざまな音形を行き来しています。

動画でたった1オクターブ分のハ長調の音階を解説してみました。

動画をご覧いただくと分かるのですが、ハ長調の音階は
ドレミファソラシ7音の組み合わせで出来ています。

そのため5本の指では足らず、どこかでポジションの移動をする必要があるんです。

ポジションの移動の例

  • 1の指が基準となる
  • かたまりで少しずつ動いていく
  • 跳躍を使って移動する

大きく分けてこの3つに集約されるかと思います。

このフレーズの中でポジションの移動が行われているところはどこだろうかと1度考えてみるだけで、弾きやすさが変わってくるくらい大きな問題です。

ピアニストは考えなくても、自然に分かっています。
それはさまざまなテクニックを学んできているので意識しなくても出来てしまうということはもちろん、理論的な観点もしっかり持って練習を行っているためです。

この2つの掛け合わせで出来ている

多くのテクニックはこの2つの掛け合わせで出来ています。

たった2つのものですが、1つずつがとても大きな課題です。

5指の独立はさまざまな条件の下でできる必要があります。
筋肉の動きや、脱力の仕方、外部要因など、いろんな負荷がかかります。

ポジションの移動も一見理解しやすいのですが、1番特殊な形をしている1の指が基準となること、拍やリズムなどの変化があることなどから、簡単には出来ません。

しかし、この2つの掛け合わせということを少し頭に入れて取り組んでみることで、思考がスッキリします。

思考がスッキリするということは雑念なく練習に取り組むことが出来ます。

ぜひ難しいテクニックのある曲に遭遇した時には考えてみてください。

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