八王子市Sakiピアノ教室、飯沢です。
「この子には、何を教えればいいんだろう?」
子どもとの関わりの中で、そんなふうに悩んだこと、ありませんか?
特に小さなお子さんは、思ったように話が通じなかったり、すぐに飽きてしまったり、教えたはずなのに全然できていなかったり…。
そんなことの連続ですよね。
私も今、2歳、5歳の子どもを育てる母親。
そして、それ以前からレッスンを通して、たくさんの子どもたちと関わってきました。
その中で気づいたのは、「教えること」と「できるようになること」は、必ずしもイコールではないということ。
たとえば「ドの音はここだよ」と何度言っても覚えられない子が、自分の力で探して見つけたときにパッと表情が明るくなる。
リズムを口で説明してもピンとこなかった子が、リズムで遊ぶうちに自然と感じられるようになる。
つまり、子どもが「できるようになる」には、単に情報を与えるだけではなく、“体験”や“気づき”の機会をどう作るかが大切なんです。
当教室の、未就学児コース
教えない!感覚で学べるプレピアノレッスンではこの子どもの特徴を反映して、レッスンカリキュラムを作っています。

子どもは、先生と一緒にピアノで遊んでいるうちに、ピアノを弾くために必要な力を、いろんなことを経験し、覚え、身につけていきます。
今回は、「何を教えるか?」ではなく「何をさせるか?」という視点で考えるレッスン設計について、具体的にお伝えしていきます。
「教えた」は大人の自己満足?子どもが理解しなければ意味がない
大人はつい、「教えた=伝えた=理解してくれた」と思いがちです。
でも、子どもにとっては「聞いた」だけでは身につかないことがほとんど。
言葉で教えるよりも、身体で感じさせること、手を動かして考えさせること、心が動く瞬間を作ること。
子どもたちが感覚で使える、カラフルな教具を使い、自分の頭で使い方を考え、「できた!」の瞬間を作るようにしています。
このアプローチが、「できるようになる」ためにはとても重要です。
当教室のプレピアノレッスンでは1回のレッスンでたくさんの「できた!」が見られます。
子どもはこの「できた!」に自信を持ち、さらにどんどん積極的に学んでいきます。
「どう教えるか?」より「どう体験させるか?」
レッスン設計で大事なのは、「何を教えるか」より「どんな経験を積ませるか」。
一見遠回りに見えても、この“気づき”ベースの経験が子どもを大きく伸ばします。
逆に、「言われた通りにやる」だけのレッスンは、学びが浅く、すぐ忘れてしまいます。
「教える」というのはほんの少しのこと。
「これはドっていうお名前なんだよ」
「こんな形をしてるんだよ」
それだけで一生懸命、夢中な顔をしていた子どもは目をキラキラさせます。
教えると、レッスンした気になるのは実は大人だけかもしれません。
子どもは遊びの天才!ひらめきの天才!
大人は到底かないません。

指導者側の“視点の転換”が必要
このようなレッスンには、先生側の「マインドセットの転換」も必要です。
- 「ちゃんと教えなきゃ」→「感じさせよう・気づかせよう」
- 「理解させる」→「経験させる」
- 「正しい答えを教える」→「子ども自身にたどり着かせる」
子どもにとっての学びは、“自分でやってみて、気づいて、分かる”こと。
私たち大人は、「どうすればその体験をさせてあげられるか?」を考える側に立つ必要があるのです。
それこそ以前の私は、教えることに一生懸命でした。
小学生以上の生徒はどんどん上達していきましたが、幼児期のレッスンはとても苦戦していました。
幼児期にはこのレッスンは合わないのです。
座ってられない、話がきけない、遊びたい、難しいからヤダ。
どれも子どもの自然な反応。
間違えていたのは、それを矯正しようとしていた私でした。
教えないけど、育つ。これが理想のレッスン
私のプレピアノレッスンでは、2歳~未就学のはじめてピアノに触れる子が対象。
まだ言葉での指示が通じにくく、説明しても理解できないことも多い年齢です。
でも、その分
「感じる力」
「見て真似する力」
「体で覚える力」
がとても強い!
だからこそ、
「教えないのに育つ」レッスン設計が大切になります。
・興味を引く仕掛け
・触って動かせる手作り教具
・自然に集中が生まれるカリキュラム構成
これらはすべて、
- 子どもが自分からやってみたくなるにはどうすればいい?
- 子どもに身につけたい力を体験させるにはどうしたらいい?
を出発点にして作られています。

子どもは自分で学ぶ力を持っている
「ちゃんと教えなきゃ」
「分かってくれるまで説明しよう」
そう思って頑張ってしまうのは、先生として、親としての“あるある”ですよね。
でも、実際に子どもが伸びるのは、教えられたときではなく、「自分でやってみて、気づいて、楽しくなったとき」。
この「気づき」の瞬間を作るには、教える内容を考えるよりも、どんな経験をさせるか、どう遊ばせるか、どこに仕掛けを置くかを考えることがカギになります。
そしてこれは、ピアノに限らず、どんな分野でも通じる“学びの本質”です。
もし
「うちの子、全然できないんです」
「何度教えても覚えないんです」と感じていたら…
一度、「どんな体験をしているか?」という視点で振り返ってみてください。
やらせるのではなく、やりたくなるように仕掛ける。
このスイッチの切り替えが、子どもの成長をグッと後押ししてくれますよ。
親子ではぐくむプレピアノ【つむぎコース】は
- 八王子市緑町教室
- 八王子市みつい台教室
- オンライン動画レッスン
を展開しています。
お子さまの「今」に寄りそい、幼児期だからこそ育てられる力を引き出していきます。
おうちでおうちの方と取り組めるカリキュラムです。
