レッスンで大切にしている自分で考える力。大人の一言が子供の考える力を阻害します。

レッスンしていると「先生、なんでそんなに気が長いんですか?!」と言われることが何度もありました。

でも、決して私の元々の性格は気が長い性格ではありません。
どちらかと言わないでも、短気な方です。

結論をお話すれば「我が子じゃないから待てる!」です

我が子であれば「時間があるんだから早く!」「先生に失礼のないように!」と言う責任が生まれますから待てなくなってしまって当然です!

しかしレッスンでは「待つ」ことを大切にしています。
そして子育て中の今も、なるべくなるべく待つことを大切にしています。

※ここでの「待つ」とは、子供に何か質問を投げかけた時、何かを決めているときなど、子供が考えているときのことを指します。

大人が待つことで子供の考える力が伸びていく

例えばレッスンの中で「この記号はどんな意味かな?」という質問を投げかけたとします。

すぐに答えが返ってくる子もいれば
10秒…30秒…1分…
待てど暮らせどうんともすんとも言わない子もいます。
レッスンを聞いているお母さん方の方がヒヤヒヤ…

普段から待つレッスンをしているので、子供が本当に分からないときの反応、考えているときの反応、知ってるけど言葉にできないときの反応が少しずつ分かるようになってきました。

分からないときはしばらく待って「ヒント」を与えます。
それでも分からないときは答えを教えます。

レッスンではなるべく自分で考えてほしいのです。
確かに答えをどんどん教えていって、対話なく、一方的に進めていく方がレッスンの進みは速いかもしれません。

しかしそれではいつまでたっても子供が自分から考えることもせず、また、「分からない」と言えない環境になってしまいます。

「考えてみて分からないことはしっかり分からないという」ことも大切にしています。

「分からない」と発言することや失敗することは決して悪いことではありません。
その「分からない」「上手くできない」があるからこそ、私たち先生が存在します。
(逆を返せば少しずつ分からない→分かるを繰り返していき、先生離れをしていってください。)

間髪入れずに答えを教えてしまうと考えなくなってしまう。

子供を観察していて思うのが、ひとつの答えにたどり着くまでにいろんなことを考えています。

そして答えに行きつく過程は考えることでどんどん少なくなっていき、より短い時間で答えにたどり着けます。

私も初めの方は待つことが苦手でした。
沈黙の時間が苦手でした。
人は無音状態の時、早く何か言わなきゃと考えてしまいます。
(それが休符が短くなったり、演奏の前後に時間が取れなかったりする原因)

でも子供はそうじゃないんです。
じっくり考えて自分のスピードで答えにたどり着きます。

「あと10秒待ったら答え出たかも…」と私も何度も失敗してきました。
30秒待ってようやく答えが出る子、1分ぐらいかかってしまう子、様々です。

大人にとって話の間の30秒って、とっても長いので、そわそわしてしまいます。

子供が集中しているときは何も言わない。

子供が集中して考えているとき、集中して活動しているときは何も言わないことを心掛けています。

集中状態に入った時、周りからの一言が集中を切らせてしまう原因になります。

必死に考えているとき、子供の顔は変わります。
少しこわばります。
口が半開きになる子もいます。
目線が変わる子もいます。
ぶつぶつ独り言を話す子もいます。

その時に「分かった?」などの声掛けはしません。
しばらく待ちます。
集中状態が切れた瞬間にヒントを出したり話をしたりします。

(もちろんレッスンの時間は決まっていますので待ちきれないときもありますが…!)

子供の考えを尊重したい。それが「対話」のレッスン。

レッスンでは「対話」を大切にしています。
子供の感性はとっても独特で大人の堅い頭では考えられないようなことも考えってしまいます。

ピアノには音楽的センスが重要です。
それが個性のある音楽になります。

音楽は芸術です。
芸術に正解も不正解もありません。
全てが正解、全てが不正解。
終わりなきゴールを探求していくものです。

それが一番楽しいところ!!

まだまだ小さい生徒でも、ちゃんとできることです。

普段のレッスンから「理由」を説明する。どうしてこう書いているの?どうしてこう弾くの?

「小さい生徒でもできる」と書きましたが土台がないとできません。

音楽の基本的な表現方法を初級の段階から指導していますが、その時になるべく分かりやすい言葉で「理由」も一緒に説明しています。

「どうしてクレッシェンドなの?」
「どうしてこの速さなの?」
「どうしてこの指使いなの?」

子供の「どうして?」はとっても大切です。

レッスン中に一時話が全く別のところにそれてしまうことがありますが、子供の「なんで?どうして?」は見逃してはいけない成長のチャンス!

考えたことはしっかりと理解できます。
理解できたことは忘れません。
なので回数を重ねて理解できるまで説明します。

こういうレッスンを重ねていたら、まだ習い始めて1年足らずの年少さんでさえ「ここは音が上に上がってるから大きくしたよ!」
とレッスン中にお話ししてくれます。

子供のセンスを大切にしたい。したいことを汲み取ってよりよい表現に導く。

中級以上の生徒になると何も言わなくても音楽的なことをある程度考えて(感じて)弾いてきてくれます。

1音1音の音の間や、音のバランス、強弱やテンポなど。

本当に細かなことですがそこを聴き逃すことなく聴いています。

聴いていて「ほ~!そうしたいのね!」と感じるところがあれば本人に確認。
「そうしたいのであれば、ここをこうしたほうが音楽的につながるよ」とアドバイス。

よっぽど音楽的に変でない限り、その子の考えを活かして音楽を作っていきます。

教える側としては、自分の考えや解釈を一方的に教えた方が楽です。
子供のしたいことを感じとるのもとても難しく、先生としてのスキルとなります。
でも私はその作業がとっても好きです。

レッスン中に考えがまとまらない場合は、次のレッスンまでの宿題にすることもあります。

「分からない」を大切に。どんどん失敗できる環境に。

レッスンでは次々新しいことを勉強していきます。
「分からない」ことがたくさんあります。

小学生くらいになってくると「分からない」「間違えた」ことが恥ずかしいことになってきます。
しかし先ほども書いたようにレッスンでは新しいことにどんどん挑戦していく必要があります。

たくさん挑戦してたくさん失敗して、理解していきます。

なので分からないことは「分からない!」と言える環境づくりをしています。

子供のことを全面的に信頼する。

「子供だからできないだろう。」
「子供だから理解できないだろう。」
そういう考えはありません。

まだひらがなが読めない子供にも、ひらがなを書きます。
まだ漢字が読めない子供にも、漢字を使って書きます。

以前は私も「年少さんだしなあ…まだ無理だろうな…」などと考えていた時もありますが、それは子供たちが覆してくれました。

子供だからこそ、難しいことも教えていきます。
考えてもらいます。

分からないことは一緒に考えてみます。

子供が自分で導き出す答えは無限の可能性を秘めています。
大人には出来ない考え方。

いつも私の方が子供たちから勉強させていただいてます。
子供は大人を見て成長していきます。

レッスンに通てくれている子供たちにとって、私もその大人の一人です。

子供に恥じない姿勢を見せていく必要があると思っています。

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