良書:ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと

ピアノを弾く時には全身を使って弾いていきます。

自分のからだのこと、どれだけ知っていますか?
どれだけ意識がいき届いていますか?

私は大学時代に奏法の見直しをおこないました。

大学時代の体育の授業が「自分の体のしくみを意識する」ということを教えてくれ、それからのピアノ人生を大きく変えてくれました。

  • 脱力に悩んでいたのが気にならなくなった
  • 腱鞘炎にならなくなった(その後子育てではなりました)
  • 音色に対して体の仕組みからアプローチできるようになった

自分の体のしくみに目を向けてやると、こんなにいいことがありました。

この経験が、今レッスンでもいきています。
生徒が弾きにくいところの原因、無駄な動きを、隣でそのまま真似することで見つけることができます。

今まで、体の仕組みについて、都度調べて試して研究してきましたが…

なんとこんな素晴らしい本があったのです。

『ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』

割と有名なのでご存じの方も多いかと思います。

とても興味深い内容で、届いた日に一気に読んでしまいました。
(娘のおむつ替えも忘れてしまい、パンパンになってました…ごめんね。)

なんとこの本2006年に発売されたようです…
私が高校生の時です。

あ~、大学時代の、とてももがいていた「あの時」に出合いたかった…1冊です。

もがいていた過去▶20年間向き合った「脱力」。ピアノを弾く時は脱力状態?

ピアノを弾いていて、どこかが痛む方、そうじゃない方でも、体のしくみからアプローチできればいろいろな応用ができます。

内容的には少し難しいと思いますので、興味がある方や、今悩んでいて本気で知りたい方におすすめです。

体の骨、関節、筋肉、呼吸などを理解する

体の仕組みといっても、さまざまな見方がありますが、この本に書かれていたのは本当に体のすべてのことでした。

  • 骨のつき方、作り
  • 関節の動き
  • 筋肉のしくみ
  • 呼吸の原理

など、私が1つずつ調べていたことが一気に…(あぁ…無知とは…)

そして、どこでバランスを保っているかというとても大切なことも、体の各箇所において書かれていました。

ピアノを弾く上での体のしくみが網羅されています。

バランスはどこでとっているのか?

人は知らずのうちに自然にバランスを保っています。

立っているときも、座っているときも。

「無意識」だからこそ、「意識」する必要があります。

意識することは体のしくみ上のバランスの箇所と、無意識的に取っているバランスの箇所が異なる場合があるということです。

なので、気づかないうちに負荷がかかってしまう箇所ができてしまっていることがあるのです。

ピアノを弾く時の姿勢についても書かれています。

確かなテクニックや、音色の変化には「姿勢」は大きなカギを握っています。

従来の認識と体のしくみとのギャップ

近年こそ、ネットが普及していったためいろんな考えに触れることができますが、SNSなどでもいろいろな指導をされているかたをお見掛けします。

「自分がこう教わったから」という理由だけで指導していると、もしかしたら体にとって負担になる奏法を指導していこともあるかもしれません。

  • 指を丸めることの弊害
  • 「姿勢を正しくする」の違い
  • 重心移動の仕方について

など、多岐にわたって巷で広く知られているけれど間違えた指導法や、いまだに使われている古い指導についても書かれています。

私も指導をしていて思うことが、人の体には個性があります。
なので一人一人にたいしての指導は違ってくるのです。

しかし、体の基本的なしくみが理解できていると、根本的な部分から見直すことができるのです。

しくみを知ることで、不調の原因を知る

体がどのように動いているのかを知ることで、悩みから解放されることもあります。

私がこの本にもっと早く出会えていたら、きっと産後の腱鞘炎はなかったでしょう。

「この動きがあるから痛い」というのは理解できていても「こういう体の構造だから、この動きで痛い」というところが分かっていれば、対策はとれたと思います。

ピアノを弾く時に

  • 腕やひじが痛い
  • 肩が痛い
  • 背中が痛い
  • 腰が痛い

などの不調は、体のしくみを理解しておくことで解消できることもあります。

ただし、多くの場合は体にとって負担となる体の使い方がクセとなってしまっているので、根気強く向き合っていくことが大切です。

体のしくみを知ることで、意識の範囲が広がる

体のしくみを理解すると、自分で意識ができる範囲が広がっていきます。

ピアノを弾いているとき、指や前腕までの意識はできている方が多いと思いますが、そのほかの部分はどうなっているのでしょうか?

そこが意識できると、もっと楽に弾けるようになるのです。

私の指導経験上、とても小さな差が大きな差になっていることが多くあります。
ちょっとした体の動きが、そこを弾けなくしているということをたくさん見てきました。

これに気づけるのも、(この本は読んでいませんでしたが)体のしくみを自分で調べ、実践、研究してきたからだと思っています。

なぜ体のしくみを理解することが大切かというと、ピアノの鍵盤をダイレクトに弾いている指は腕にくっついており、腕は肩甲骨、鎖骨につながり、肩甲骨や鎖骨は頭蓋骨や背骨のバランスがとれていないと自由に動きません。
背骨は骨盤に、そして骨盤から足が出ています。

というように本当に全身が連動して動くのです。
どこかに無理が生じていると、またどこかで無理をしてバランスをとってしまいます。

体のしくみを理解したい方は一度読んでみることをおすすめします。

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