八王子市Sakiピアノ教室、飯沢です。
「うちのこ全く練習しないんだけど…辞めさせるべき?」
そんな悩みを持つ保護者の方、必見の内容です!
信じて待つと、突然やる気が出てくる生徒をたくさん見てきました。
そのお話を少し、させていただきます。
「もう辞めさせるべき?」そう感じたら考えてほしいこと
日ごろの練習を見ていたら「もう練習しないなら、やめさせた方がいい?」と感じる保護者の方、多くいらっしゃると思います。
習い事は必ずしないといけないものでもなく、お金も時間もかかってくるものです。
私も長女が習い事をしていますが、家を出る時間になってもアラームが鳴ってもお構いなくYouTubeを見ている姿を見ると、鬼になってしまうこともあります。
でも、いざ習い事に行くと、楽しそうなんですよね。
そして、そこでは長女なりに頑張っている姿が見られます。
習い事というのは経験値だと思っていて、経験することがなければ、得意にすることもできません。
ピアノのという習い事の先生をしていて感じるのは、練習が好きな生徒はほんの一握り。
練習しないで上手になることはないけれど、きっとみんなそれを望んでいるんだろうなと感じます。
ピアノの習い事はとっても難しいです。
もちろん、ピアノを弾くということ自体もとても難しいのですが、
ピアノが好き=練習が好き ではない
ということ。
そして、それを理解していない保護者の方も一定数いらっしゃるということです。

ご飯食べることは大好きだけど、毎日必ず3食作れって言われて、毎日乗り気で料理ができる人は少ないと思います。
ご飯を食べる、というのは結果。
3食作るということは義務感が強くなり、常に追われている感覚になります。
そして「ごはんまだ?」「なんではやく作らないの?」「ごはんこれだけ?」なんて言われると、もう、嫌悪感MAXですよね(笑)
子どもたちもまさにそう。
ピアノを弾くという結果は好きだけど、練習という過程は好きじゃない。
ましてや、練習しないと怒られるし、それが義務になっている。
という状況をよく見かけます。
自分でピアノに向かう子はほんの一握り。
そういう子は、義務感ではなく、権利があると思ってピアノに向かっている気がします。
純粋な気持ちで、「ピアノが弾けて幸せ~」なのです。
「もうやめようと思っています」から一転。ピアノに真剣に。
ある生徒がいました。
「まだ親には言っていませんが、ピアノをやめようと思っています。」
レッスン直前にこんなLINEが本人から届きました。
その日のレッスンでは、ピアノをほとんど触らず、腹を割って話をしました。
その子は私の環境と近しいものがあり、きっと義務感でやらされている感じがあるんだろうなと思い、本音でお話し。
わたしも思春期、ピアノという言葉を耳にするのも嫌になった時期がありました。
そして話の最後には「○○ちゃんが、やめたいのならやめてもいい。ピアノ以外にも一生懸命になれるものがあるなら、それは逃げにはならない。でも自分の口からしっかりご両親にお話ししてね。先生はご両親には一切今回のこと話しないからね。」と。
実際あれから数年たちますが、ご両親にはこの出来事の話をしていません。
そして、今、どうなったかというと、ピアノに関係のある仕事を目指しています。
部活も頑張る彼女。ピアノに向かう時間はまだまだ少ないですが、レッスン中は真剣に向き合っている姿が見られます。
1例を上げましたが、ほかの生徒でも、一緒です。
スイッチが入るときってあるんです。
そしてそれは、その瞬間まで待てた人にだけ、訪れます。
幸せな瞬間です。
やる気が低迷しているときって、レッスンに来ても分かるんですよね。
先生の話を、聞く気がない。
もしくは明後日の方向を向いています(笑)
割と、ほとんどの生徒が小学校3年生~5年生ごろから、「おっ?いよいよ来たか?」と思う瞬間があり、中学校~高校入るころに、またレッスン中に笑顔が戻る子が多いです。
もちろん、この時期は思春期と重なるので、おうちでの態度にも近しいところがあるかと思っています。
そして、やる気ができるは人それぞれで、ほんとに、急に「ピアノ楽しい」になるのです。
面白いことに、教本でも、なんとなく時期が決まっていて、導入から初級に入るころにやる気が低迷して、中級に入るころに、ピアノが楽しくなる生徒が多いです。

お悩みの保護者の方、当てはまっていませんか?
ピアノという習い事は、はじめは楽しいけれど、すぐにいくつもの壁にぶつかります。
それがちょうど、この時期なのです。
今、子どもはどの時期なのか?少し気にかけてほしい。
先ほどのようにだいたいの時期で決まってきます。
- ピアノを習い始めて導入期から初級の内容になっている(だいたい習い始め1~3年程度)。
- 思春期である
この時期に辞める決断をするのはもったいないと思っています。
そういう時期。と思って、子ども本人が「辞める」と言えば、話し合いをする必要がありますが、保護者の方が勝手に判断する時ではありません。
楽しくレッスンに通ってるだけでもいいんです。
レッスンにさえ来てくれれば、少しずつ上達することができます。
そして、ある時、人が変わったように、家でもピアノに向かう時が来るでしょう。
もどかしいですが、ぐっと我慢して、子どもを信じてあげてください。