ピアノの習い事を始める前に知っておいていただきたいこと

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春になり、新しく習い事を考えてらっしゃるご家庭も多いと思います。

その中にピアノが検討されることも多いはずです。
ピアノはどんな習い事なのか?

実際習ってみて「こんな習い事なのか…」とならないために、知っておいていただきたいことをまとめました。

  • 楽しく弾けるようになるには努力が必要です。
  • 必ず何度も壁にぶち当たります。
  • 信頼できる先生を見つけましょう。
  • ご家庭でのサポートが必要な習い事です。

Sakiピアノ教室主宰、飯沢紗希

  • 音楽一家に生まれ、3歳からピアノ講師である母親にピアノを教わる
  • 桐朋学園大学卒業後、ピアノ教室開講
  • 我の強い子どもで、母親と猛烈な親子バトルを経験

自身の経験から、ピアノ練習における親子バトル、子どもの練習に悩む方へ、相談窓口を設けています。

ピアノ学習者、保護者のための相談窓口

目次

ピアノの習い事に求めることはなんですか?

ピアノを習う時、どんなことを期待していますか?

単純に「子供が興味を持ったから」
という方ももちろんいらっしゃると思います。

近年では

  • ピアノの習い事は頭が良くなるから
  • 絶対音感を身につけたいから
  • リズム感良くなってもらいたいから

このようなことを考えてピアノの習い事を選ばれるかたも多くいらっしゃいます。

ピアノ講師の立場からすると、ピアノのメリットが一人歩きしている印象です。

目先のメリットばかりにとらわれると、習い始めてからの様々な壁を障害物とみなしてしまいます。

ピアノの習い事はたくさんの壁を乗り越えていきます。
その時に、逃げ出しそうになっているお子様の心をしっかりサポートし、励ましてあげることができるか…

よく考えてください。

ピアノ講師は

  • 頭が良くなってもらうために
  • 絶対音感を身につけるために
  • リズム感を良くするために

レッスンをしているのではなく、これらは一つ一つの壁をしっかりと乗り越えると得られる副産物のようなものです。

その副産物だけを求めて習ってしまうと、おそらく続きません。
すぐに親も子供もしんどくなってしまいます。

ピアノの習い事がほかの習い事と違う点

ピアノ習い事は少し特殊かな…と思います。

  • 表面上の楽しさは最初だけ。
    真の楽しさを知るまでにいくつもの壁がある。
  • レッスンは先生と1対1。
    習い事に行ってもお友達がいるわけではありません。
    一人で頑張っている気持になり、特別なことをしている気分になってしまいます。
  • 毎日の練習が大切な習い事。
    習い事に行っておしまいではなく、家庭での練習が何よりも大切です。
  • 日々の練習で上達が実感しにくいです。
    毎日同じことの繰り返し。
    確実に成長はしているのですが、日々実感はしにくいです。

このような違いがあります。

習い事を検討するときに、親がほかの習い事との違いを知っておくだけでも、気持ち的に楽になると思います。

「孤独感を感じる習い事」なので、その対策をしてあげる必要があります。

楽しく弾けるようになるにはある程度の努力が必要

ピアノが楽しく弾ける。

とても素敵なことですよね。

習い始めてすぐはとても楽しく練習ができます。
それは一つ一つの学びが習得しやすいものだからです。

1番初めに来る壁が『両手奏』
両手で同時に異なる動きをしていきます。

ピアノといえば!の動きですが、実はとても難しいんです。

そして同じような時期にどんどんでてくる新しい音符
おうちで復習していかなければ、レッスンだけでは覚えられません。

そして音符が読めないことで、新しい曲に取り組むのが嫌になってしまいます。

弾かないとますます音符を忘れていきます。

音符は音楽の「あいうえお」のようなもの。

子供がひらがなを覚えた時と同じように、ていねいに取り組んであげてください。

ピアノを楽しむためには親があきらめないこと

ピアノを習いだすとすぐに壁がくることはわかっていただけたと思います。

大人でも子供でも越えなければいけない壁にぶつかっているとき、果敢に挑戦できる人ってやはり少ないです。
その先に成功があるのをしっている大人ですら逃げ出したくなりますよね。

子供の場合はなおさら。

ピアノの練習をするのではなく、友達と遊んだり、ゲームしたり、TVみたり、そっちのほうがよっぽど楽しいのです。

そんな時、あなたはどんな声掛けをしますか?
どう思いますか?

「もう練習楽しくないならやめなさい。」
「もう楽しくなさそうだしピアノ辞めさせよう」

こういうことが頭によぎるのであれば…
もしかしたらピアノの習い事は向いていないかもしれません。

子供は今、壁にぶつかっていてピアノの練習が嫌なだけで、ピアノを弾くことは好きなはずなんです。

子供がぶつかっている壁は高いものかもしれないし、低いものかもしれない。
明日乗り越えられるかもしれないし、数か月かかるかもしれない。

それって乗り越えてみないと分からないんです。

先生は楽譜を見たり、ピアノを弾きだす前の動作で、音を聴かなくても、だいたいどれだけ練習しているか分かります。

そして今この子がどんな壁にぶつかっているかもきっと分かっています。
そのうえで練習方法や向き合い方、レッスン内容を工夫しているはずです。

そのいつ来るかわからない壁突破のために、サポートしてあげることができるかどうか。
これがとても大きなカギを握っています。

親は先生ではない。先生に相談するのも大切です。

ここで勘違いをしていただきたくないことがあります。

親が先生になってしまうこと。

これはあまりよくありません。

サポートする…ということは練習につきっきりで子供に教えてあげることではありません。

特に小学校に入ったらある程度の練習は子供自身に任せてしまったほうが、親子の精神的に良いと思います。

親が教えてしまうことで起こる弊害

  • 子供が自分で考えなくなる
  • 先生に注意されても「ママはこう言っていた」と言って納得しない
  • 家で教えてくれるからとレッスン中に話を集中して聞かない
  • 親のほうもストレスになってしまう
  • 親がピアノの練習が苦痛になってしまう

こんな弊害があります。

ピアノの「先生」は「師事している先生」を信じて、お任せしてください。
そして悩んでることは気にせず先生にご相談を。

レッスン中に子供の前で話せない内容は先生にお断りしてメール等するのも良いと思います。

壁にぶつかったときに「この先生なら任せられる」という先生が、先生選びの基準の一つにもなるかと思います。

ピアノの習い事で親ができること

ではピアノの習い事で親ができることは一体何なのでしょうか?

それは

  • 褒めること
  • 声掛けすること
  • 習慣作りをすること
  • ピアノ仲間を作ってあげること
  • 定期的に家族演奏会を開いてあげること

細かく書いていくとたくさんありますが、大きく分けるとこんなところです。

まず必ずしていただきたいことは「褒めること」「習慣作り」この2つだけでも子供はどんどん成長していきます。

ピアノを習ったことがあるご両親の場合「こんな簡単なこともできないのか…」と思うかもしれません。

でもピアノって簡単ではないんです。

手の形や姿勢から、音の出し方など、たった一つの物事に対して、深く追求していくことが可能なのです。
表面は簡単かもしれませんが、もしかしたら、もっと深いところへ到達しているのかもしれません。

「弾くこと」と「音を出すこと」は違います。
「音楽を奏でること」と「ピアノの鍵盤を押さえること」も違います。

前者を習っている場合は、そうそう簡単には突破できない壁にいくつもぶつかります。

たくさん褒めてあげてほしい

ピアノの先生の立場からお願いしたいことが、とにかくたくさん褒めてあげてほしいということ。

おうちで褒めてくれていないと、レッスンでなくなっている自信を取り戻すために褒める必要があります。

もちろん、いいところは褒めますが、先生としては新しいこと、今より深く踏み込んだことをおしえたいのです。

それができなくなります。
なぜならそれは今より難しく、できないことに落ち込み、さらに自信を無くしかねないからです。

なので、褒めたり、なぐさめたりするのはおうちの方の役目。

失敗しない人なんていません。
おうちの練習ででも、レッスンででも、失敗はたくさんしてもらいたいのです。

失敗は決して悪いことではありません。
失敗を重ねることで新しい面が見え、成長ができます。

失敗は必要なことです。

そして、できた、できないの結果ではなく、しっかり向き合ったという過程を褒めてあげてくださいね。

習慣化は初期のうちに

習慣化はできればピアノの難しさを知る前の段階で作れているとよいです。

習慣化さえできていれば、多少の壁はなんなく越えられます。

1日に10分でも構いません。
ピアノに向かう、教材に向かう、これはぜひ習慣化してください。

習慣化についてはこちらの記事を参考にされてください。
ピアノの先生が提案する、ピアノ練習の習慣化「5つのコツ」

本人のモチベーションを維持するには

先ほどにも述べましたが、ピアノの習い事はレッスンに行ってもお友達がいません。

前後で生徒同士が会うことはありますが、レッスンを一緒に受けるわけではありません。

ピアノは孤独な習い事なのです。
子供にとってはお友達と一緒に遊んでいるほうが断然楽しいはずです。

習い事に行っても先生と1対1って、幼少期の習い事にはあまりないですよね。

そんなときに親ができることはピアノ仲間を作ること。
実際にピアノを習っているお友達とピアノの話をするのでも良いと思いますし、コンクールに参加して同じように頑張っている子がいる、と知ることも良いと思います。

今はコロナ禍で難しいですが、お友達の発表会に足を運ぶのもおすすめです。

そして同じように自身の発表会もお友達を招待してみましょう。

あとはご家庭で週末コンサートを開くこと。

ピアノを弾く楽しみの一つは他人に演奏を聴いてもらうことです。

今習っている曲に〇がついた週末にコンサートを行うのでもいいのではないでしょうか?

これだけでモチベーションは大きく変わっていきます。

両親に、家族に、親戚に、拍手されて、褒められて、認めてもらえる、そんな素敵な機会をぜひ作ってあげてください。

ピアノの習い事は特殊なだけではなく、身につくことも桁違い

ピアノの習い事が特殊なことはもうわかっていただけたかと思います。

ピアノの習い事で身につくことはピアノだけではありません。

  • 継続して努力することがあたりまえになる
  • 習慣化があたりまえになる
  • 失敗は成功のもとと身をもって感じられる
  • 人に教わるということを知れる
  • 目上の人との接し方を学べる

これらも副産物でもありますが、努力を継続できるということはとてもとても強みになります。

将来本気で取り組みたいことが見つかった時、ピアノの経験が必ず役に立つでしょう。

ピアノのならいごと…いかがでしたか?

あまり巷では言われていないことばかりかもしれません。

ぜひ素敵な先生に出会い、素敵なピアノ人生を歩んでください。

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