コロナウイルスの影響で当教室では4月はすべてのレッスンをオンラインレッスンに切り替えました。
講師の目線から実際に使ってみて良かった点、劣っていた点をまとめました。
※一個人の感想です
良かった点
- レッスンが継続できるので生徒のモチベーションが維持できる。
- 8割のことは工夫すればオンラインレッスンで可能。
- 普段の視点とは違う視点で見ることが出来る。
- 画面に集中しなければいけないので生徒が集中してレッスンを受けられる。
- 喋らないと伝わらないため、普段より生徒の反応が分かる。
劣っていた点
- 音色を作ることは想像上でしか指導できない。
- 電波にかなり左右される。
- 保護者の方のヘルプが必要な場合がある。
以上のことが気になりました。説明が必要な部分を詳しく説明していきます。
レッスンの継続で生徒のモチベーションは維持できる。ピアノ離れを防ぐ。
オンラインレッスンでも通常の対面レッスンでも、生徒にとったらレッスンはレッスンです。
少なくとも「レッスンがないから、練習しなくていいや!」という感覚にはならないようです。「レッスンがあるから練習する」という、理由はどうあれひとつのモチベーションに繋がります。
私がオンラインレッスンでレッスンを続ける決断をしたのもこれが大きな理由になりました。いつ収まるか分からないコロナウイルス。コロナウイルスが原因で休講にするなら、収束するまでレッスンの再開はできません。
何か月も休講すると生徒はどんどんピアノから離れていきます。練習しないのが当たり前になってしまうと、ただでさえ継続が難しいピアノには相当な意志がないと戻ってこれないと思っています。ですので私はオンラインレッスンを導入しました。
8割のことはオンラインレッスンで可能。ただ音色は作れない。
ここは一番懸念していた部分でした。果たしてオンラインレッスンでできるのか。
結果はほとんどのことがオンラインレッスンでできました。いくつか工夫した点を挙げておきます。
- 生徒の使用楽譜をPCに取り込み、レッスン添削部分を書き込み。レッスン後生徒と共有。
- 特に練習が必要な部分の練習方法、オンラインでは伝わらない部分は別途動画にとり、レッスン後に生徒と共有。
- zoomのホワイトボード機能を使い、音符の仕組みなどを説明。
使っているPCはsurface proの初期のもの(約10年選手)、ペンタブ付き。
スマホのスキャンアプリを用いて自分のone driveと共有。PCに元々入っていたPDFに書き込める機能を使いペンタブで書き込み。
生徒との共有はgoogle driveにて生徒専用フォルダを作りそちらで共有。今のところすべての生徒さんが閲覧できています。
動画もgoogle driveもしくはgoogleフォトにて共有しています。
以上のことをさせていただき、生徒からも「オンラインレッスンで大丈夫そうです!」とのお声をいただいています。
ただ、やはり音色はどうしてもこちらの想像上でしか分かりません。体の使い方、腕の使い方、音と音の間などから、どんな音色が出ているかを想像して指導するしかありません。先生としての経験が大きく問われる箇所がここだと思います。
中級レベル以上の生徒のレッスンでは、やはり伝わらない部分も出てくるため、別途動画を送る必要があります。オンラインレッスンよりかは動画のほうがまだ伝わります。
普段の視点とは違う視点で見ることが出来る。真横からのアングルはかなり役立つ。
普段のレッスンだと、どうしても隣に座っているか立っているかの指導になるので上からの視点になります。
しかしオンラインレッスンだと真横からのアングルで見ることが出来ます。普段はあまり気にならなかった手の形、手の使い方が指導できることはとてもよかったです。
習い始めの初級の生徒やプレの生徒にも手をアップにして写すことが出来るので、オンラインだからと言ってそこまで危惧する必要はないと思いました。ただし、小さい生徒になればなるほど、保護者の方のヘルプは必要です。一緒にカウントしていただいたり、楽譜に指さしていただいたり、レッスンに一緒に参加していただく必要があります。
電波にかなり左右されてしまう。
これはご家庭の環境によりますが、やはりオンラインレッスン。電波にかなり左右されてしまいました。
私の場合だと、家の上空をよく飛行機が通ります。そのたびに電波が弱くなってしまっていました。
また夫に生後8か月の娘を預けてレッスンするときは離乳食の時間に電波が弱くなっていしまいました。原因は電子レンジの使用です。
wifiを設置してあるリビングと、ピアノレッスン室は隣ですが、レッスン室は防音の関係上壁材が普通の壁より分厚くされている関係で電波が飛びづらくなっています。
オンラインレッスンで使用しているタブレットだとかなり影響を受けてしまうので、スマートフォンに切り替え、繋ぎ直す必要がありました。
結論:工夫すれば通常と変わらないレッスンが可能。レッスンの継続が大事。
通常のレッスンとはもちろん異なります。生徒により良いレッスンを提供するために講師側の手間は正直増えるかもしれません。
しかし、現代のたくさんのツールをうまく利用することで、人によっては通常のレッスン以上のレッスンが可能になります。
今後オンラインレッスンの需要はさらに増えていくと思います。時代に合ったレッスンを行うことも必要なのかもしれないですね。
ただし、クラシックの世界で学んできた私の中で「生の音でのレッスンが1番」というのは変わりありません。早く普段の日常が取り戻せますように。
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